●アンジェス(株):2023/05/19 08:57
HGF遺伝子治療薬「コラテジェン」について、当時、販売を担当する田辺三菱製薬の三津家正之社長が、2024年の本承認に向けた製造販売後承認条件評価の取り組みにについて、「投与患者120例は3年ほどかけて集めたい」と語っていたのは、薬価収載を経てコラテジェンの発売が開始される前日の2019年9月9日でした。
こうした関係者の意気込みや、治験に参加された患者の皆さんの協力、治療に当たられた医療関係者の方々のご尽力もあり、製造販売後承認条件評価を行うために、定められた目標症例数120例の患者登録については2021年12月に完了しています。今後の取り組みについては2023年5月10日に発表された2023年12月期第1四半期決算短信の中でも次のように明らかにされています。
「国内における慢性動脈閉塞症を対象疾患としたHGF遺伝子治療用製品の開発については、2021年末に製造販売後承認条件評価のための目標症例数である本品投与120例と、比較対照80例の患者登録が完了し、従前どおり2023年春に予定している本承認に向けた申請の準備を進めております。1年間の経過観察期間を経て、2023年春に予定している本承認に向けた申請の準備を着実に進めています」と。
ですので、多くの株主の方々にとっては、アンジェスが発表しているHGF遺伝子治療薬「コラテジェン」の本承認についての申請については、2023年の5月中に行われるのではないかと心静かに待っている状況だと思います。
申請準備には本承認を得るための条件とされる製造販売後承認条件評価のための目標症例数である本品投与120例の1年間の経過観察を踏まえたデータの整理や、実施された120例と比較対照80例との治療効果の差異や、解析計画書に基づいた申請資料の作成が完了段階にあると思います。
もちろん、こうした薬事承認に伴う申請の際は、ただ申請書類の提出だけでなく、
医薬品医療機器総合機構(PMDA)との面談・協議を行い、本承認の申請を行うことになります。その上で申請が受理されれば、本承認の申請手続きが一段落したことになります。本承認を得るには、申請条件を満たした申請受理が前提となるので、アンジェスとしては残り少ない日数となりましたが、2023年春に予定している本承認に向けた申請の準備を進めてもらいたいと思います。