●アンジェス(株):2021/12/09 11:30
10月に開催された株主向けオンライン会社説明会で、
「HGF遺伝子治療用製品コラテジェンの条件及び期限付き承認後の、予定の120症例の市販後調査の完了後には、速やかに本承認にこぎつけることは可能なのでしょうか?また、その先のビジネスの展望も含めて教えてください。」
と質問があったことに山田社長は「国内での慢性動脈閉塞症の潰瘍の市販後調査は順調に進んでおり、120症例の市販後調査が終了次第、本承認を取得すべく申請をして参ります。」と答えています。
なお、国内での取り組みの進捗状況については、コラテジェンの販売は条件及び期限付承認となるため、製造販売後承認条件評価を行うことになっており、5年以内に120症例のデータを収集し、非投与群80症例との比較を行い、同結果を持って本承認の申請を行う予定になっています。アンジェスでは、確実に本承認を得るために質の高い患者の登録活動を進めており、早ければ2021年内にも予定症例数への投与が完了する見込みとなっていると言われています。1年の経過観察期間を設けているため、症例データを収集し評価・分析結果がまとまるのは2023年となる見通しで、結果が良好であれば本申請を行うことになり、2024年には本承認取得を目指しています。本承認されれば薬価も見直される可能性があります。
また、「コラテジェンは、米国でも(後期第2相)臨床試験を進めていますが、米国内の市場規模やビジネスの展望を教えてください」との質問について山田社長は
「コラテジェンの後期第2相臨床試験は、米国では昨年から始まり、計画通り順調に進められております。特に米国における慢性動脈閉塞症の患者数は非常に多く、世界の中でも大変重要で、成功(上市)した暁には、この市場が弊社の大黒柱になると考えています」と、答えています。
米国では、2019年6月に包括的高度慢性下肢虚血についてのグローバル治療指針が公表されており、同治療指針を踏まえて下肢切断リスクの低いステージ1~2の患者を対象に臨床試験を進めています。国内の臨床試験は症状の重い患者が対象であったが、米国では比較的軽度な患者を対象としているので治療対象者が多いのが米国での特徴です。アンジェスとしては2023年までにデータの解析を完了し、2024年の試験結果発表を目指しています。