●アンジェス(株):2022/07/23 10:51
HGF遺伝子治療用製品コラテジェンの国内における取組は、120症例の市販後調査も順調に進み、経過観察期間後のデータ解析を行い、本承認に向けた申請の準備を進めて行くことになります。適応拡大の取り組みについても、慢性動脈閉塞症の安静時疼痛を有する患者を対象にした第Ⅲ相臨床試験は、2021年12月に目標症例の投与を完了しているので、あとは承認申請の準備を進めて行くことになります。
米国でのコラテジェンの承認に向けた取り組みについては、2019年6月に閉塞性動脈硬化症のうち、包括的高度慢性下肢虚血についてのグローバル治療指針として、包括的高度慢性下肢虚血の初期段階から適切な治療マネージメントを提供することで患者のクオリティ・オブ・ライフ(QOL)の向上を図ることを推奨する方針が打ち出されたことから、米国では下肢切断リスクの低いステージ1~2の患者を対象に臨床試験が進められています。
米国での後期第Ⅱ相臨床試験は60症例の集積を目指すものですが、2021年12月時点で約40例と目標症例数の約7割まで登録を完了するなど順調に進んでおり、2023年までにデータ解析を完了して試験結果を発表するという予定になっています。試験結果が良好であれば、「再生医療先進治療」(RMAT)の指定制度を用いて早期承認を目指す選択肢も出てきます。
アンジェスは創業以来、自らが開発した創薬事業による収益で自らの開発研究を賄うことが出来ず、新株発行などによる資金創出で事業運営を行ってきた来た経過がありますが、胸を張って「遺伝子医薬のグローバルリーダーを目指す」と言う以上
自分の研究開発の成果による収益で事業展開が出来てこそ、その目標達成が実現するのだと思います。
日本での適応拡大を含めて本承認の実現を図り、米国での承認が得られれば、コラテジェンの販売はイスラエルやトルコとの提携を基礎に急速な世界展開が可能となるので、アンジェスの長年の課題であった黒字化にも貢献すると思います。
株の配当などと、ケチなことは言わないので自前の収益資金で、事業展開が出来る企業へと成長してほしいと思います。