●アンジェス(株):2021/08/31 06:41
新型コロナワクチン、緊急時に買い上げ 政府検討!!
厚生労働省は8月24日、ワクチン戦略などの指針案を示した。緊急時に備えて国が国産ワクチンを買い上げる制度の導入を検討する。新型コロナウイルス対策で海外に比べワクチン確保に出遅れたことを受け、企業が安心して研究開発を進められる環境を整える。新たな感染症発生などに備えて経済安全保障を強化する。
24日に開いた製薬団体などとの会合でワクチン戦略などを盛り込んだ「医薬品産業ビジョン」の原案を示した。今後5~10年に取り組むべき課題を整理した。
指針案では国が製薬企業からワクチンや治療薬を買い取る仕組みを検討する方針を明記した。海外では感染症に使う抗菌薬などを対象に、開発が成功した場合に国が購入したり報奨金を払ったりする仕組みが導入され始めている。
感染症分野は流行時以外は需要が減るため十分な売り上げを確保できない可能性もある。 指針案は「ワクチンや治療薬の収益や投資回収が見込みづらい」と指摘し、公的支援の必要性を示した。
日本では新型コロナの中和抗体薬やワクチンは国が買い取って供給している。ただ開発段階から購入を約束する仕組みではなく、企業にとっては収益を確保できるか不安が残る。購入を制度化して開発に踏み出しやすい環境をつくる狙いがある。
他国に先駆けてワクチンや感染症治療薬などを開発し、国内の製造拠点を整備することが「外交上の重要な手段となり得る」と強調した。有事を想定した平時からの備えが経済安全保障の観点からも重要になる。
内閣府は24日、厚労省や経済産業省など各省の国産ワクチンに関する2022年度予算の概算要求を議論する会議を開いた。井上信治科学技術相は「新規感染者が急増しているなか、国産ワクチンの開発や生産は最優先の課題だ」と指摘し、省庁横断で取り組みを加速するよう求めた。
・…………………………………………………………………………………………・
◆国産ワクチンの買い上げを含む国産ワクチン開発推進戦略を閣議決定したのは確かワクチンサミット前の6月1日のこと。今さら検討では遅いとの批判もあるが、国産ワクチンの開発状況をみれば、これからでも遅くはないので予算化を含めてしっかりと方針決定してもらいたいと思います。