●アンジェス(株):2024/05/01 08:29
3月14日、エメンドバイオ社がスウェーデンのアノッカ社と、ライセンス契約を締結したことを発表しています。ライセンス契約の内容は、エメンド社が開発したオフターゲット効果を回避することができるOMNIヌクレアーゼ(OMNI-A4)の非独占的使用権をアノッカ社に供与するものです。
この契約は、エメンド社として今後のライセンス活動の自由度を確保しておくために非独占的ライセンス契約となっているもので、契約一時金として50万USD、開発マイルストーンの総額は最大で約100百万USD(145億円:1ドル145円換算)となる可能性があり、更に製品が販売された場合にはロイヤリティを受け取る可能性があると言われています。
アノッカ社は、これまで固形がんに対する遺伝子改変T細胞療法の研究開発を進めてきましたが、ライセンス契約によりエメンドバイオ社が開発してきたOMNIヌクレアーゼ(OMNI-A4)を活用して、治療が困難な固形がんに対するアノッカ社のTCR-T 細胞治療薬の豊富なパイプラインの製造と開発を、更に前進させるものと思います。
アノッカ社のCEO兼共同設立者であるレーガン・ジャービス氏は、エメンド社との
ライセンス契約にあたって、以下のような要旨を述べています。
「アノッカ社は、2023年にエメンドバイオ社のOMNI-A4テクノロジーを評価し、実験を行いましたが効率的で優れた結果が得られました。そのため、エメンドバイオ社から、この技術のライセンス供与を受けることに致しました。エメンド社のOMNIヌクレアーゼ(OMNI-A4)を当社の製造プロセスに組み込むことは、最高品質の細胞治療製品を生み出すというアノッカ社の目標をサポートします。エメンド社の次世代遺伝子編集システムは、高精度の製造工程で、増え続けるTCR-T製剤のライブラリーの生産規模を拡大するために必要な精度と効率を提供します。
我々アノッカ社は、独自の製造工場についてスウェーデンの当局から細胞治療製造施設のGMP適合証明と製造ライセンスを取得することが出来ました。アノッカ社は今後、数ヶ月のうちにOMNI-A4を当社の製造ラインに導入し、固形がんを対象に2025年にTCR-T製剤の製品化を展開することを目指します」と。