●アンジェス(株):2020/03/18 13:16
株式市場の特質としては、すんなりと上り続ける銘柄は存在しない。アンジェスもまた然りです。
大阪大学・アンジェス・タカラバイオが連携し、社会生活や経済活動に深刻な影響をもたらす新コロナウイルス感染症の拡大を食い止めるために新コロナウイルス予防DNAワクチンの開発・製造を手掛けることが報道されてからの株価の推移を見ると、3月4日の終値は427円であったので昨日17日の終値は724円であるので9営業日で297円の上昇となりました。
また9営業日の出来高の総合計は1億3739万7700株で一日当たりの平均出来高は1526万株を超えるものとなっています。
つまり、大阪大学・アンジェス連合が軸となる新コロナDNA予防ワクチンの開発・製造への期待の大きさが株価の上昇と出来高の増大となって表れているのです。
だが、株式市場にはそうした企業のテーマを支援し株価の上昇に期待する動きとは逆に、株価の上昇が自らの利害に合致しない機関も厳然と存在しています。
空売り機関の3月5日以降の動きをみると、4日までは買戻しによる利益確定を余裕をもって進めていたが5日のスットプ高以来、空売り機関6社が協調しながら空売りを行い、株価上昇へブレーキを掛けて来たことがわかります。
何故なら、昨日の株価の終値724円のように上昇した株価を買戻せば、完全に損益分岐点を超えるもので、この水準を放置しての買戻しでは損失の拡大になるのです。
だから、ここは一旦大きく空売りを仕掛け、株価を下げる必要があるのです。3月5日から情報開示されている3月16日までの空売り機関5社のの売買状況は以下の通りです。
空売り総数=314万5485株
買戻しす数=25万5300株
したがって、今日株価を大きく下げた原因は、空売り機関が自らの利害を掛けて、まず損益分岐点を超える株価を下げる空売り対応と、ここはひとまず利益確定をとする動きが合致しての下落です。
恐らく空売り機関はアンジェスへの上昇期待思惑を一旦打ち砕き、今回の上昇した株価から空売りによって新たな利益を確保する動きをすると思います。
自分自身は、大阪大学・アンジェス連合が軸となり、新コロナ予防ワクチンの開発・製造への期待とオーストラリアでの高血圧ワクチンの臨床試験の成功を期待しアンジェスを応援して行きたいと思います。