●アンジェス(株):2024/04/26 08:15
株主総会後に開催された会社説明会の内容を伝えるビデオ動画が、4月18日に発表されています。その中で、NF-κBデコイオリゴDNAによる慢性椎間板性腰痛症に対する国内での取り組みが「Q&A」の形式で報告されているので紹介します。
【司会】椎間板性腰痛症の治療薬NF-κBデコイオリゴDNAについての質問ですが、この薬の優れている点はどういうところでしょうか。
【山田社長】ご存じのように急性の腰痛症というのは、日常の生活で経験することがあるのですが、椎間板の損傷とか、あるいは変形などが原因となっている慢性腰痛症というものはリハビリテーションとか、ブロック療法、あるいは薬物療法などがありますが、根本治療には至っておりません。そうした観点から、損傷を直して痛みを解消するというのがこの薬の特徴で、これまでにない薬となる期待感があります。
【司会】いまの話のなかにも少し触れていただきましたが、通常経験することがある腰痛症と、慢性椎間板性腰痛症とは具体的にどういう点が違うのかを教えていただきたいのですが。
【山田社長】急性の腰痛症の場合は、重いものを持ち上げたときに、腰がその動きや負荷に耐えられず、支障をきたして痛みが生ずるというものですが、私たちが取り組んでいる慢性椎間板性腰痛症というものは椎間板の損傷、変形が大きな原因となっているものです。きわめてシリアスな病気だと思っています。
【司会】国内におけるNF-κBデコイオリゴDNAの開発はどのような状況なのか、臨床試験を含めて教えて戴きたいのですが。
【山田社長】2023年の10月から、ケーススタディー、つまり皆さんもご存じのように、臨床試験で容量を高めて実施するので、先行して実施した2例については安全性が確認されたので塩野義製薬の協力を得て、第2相臨床試験を進めているところです。取り組みは順調に進んでいて2024~25年には治療も終了し、経過観察を経てデータの開示をしていきたいと思います。
◆国内第2相臨床試験については、東海大学医学部付属病院、順天堂医院、神戸大学医学部附属病院、三重大学医学部附属病院、富山大学附属病院をはじめ全国20ヵ所の医療機関の協力を得て実施されているとのことです。