●アンジェス(株):2024/03/18 08:33
2013年に再生医療等製品への条件及び期限付承認制度が導入されたことから、アンジェスは2018年1月22日にHGF遺伝子治療薬コラテジェンについて重症虚血肢を対象とした再生医療等製品の製造販売承認申請を厚生労働省に行い、2019年2月21日に、薬事・食品衛生審議会再生医療等製品・生物由来技術部会で条件及び期限付製造販売承認が了承されたことから、同年3月26日に厚生労働省より条件及び期限付承認を取得しています。
再生医療等製品とは、以下に掲げる製品で政令で定めるものをいいます。
(1)人又は動物の細胞に培養等の加工を施したものであって、
イ.身体の構造・機能の再建・修復・形成するもの
ロ.疾病の治療・予防を目的として使用するもの
(2)遺伝子治療を目的として、人の細胞に導入して使用するもの
コラテジェンは、肝細胞増殖因子(HGF)というタンパク質をつくる遺伝子が主成分で、対象となるのは足の血管が詰まって血液が流れなくなる慢性動脈閉塞症の患者の足の筋肉に注射することによって、HGFの働きで詰まった血管の周囲に新しい血管ができ、慢性動脈閉塞症による潰瘍を改善するもので、再生医療等製品の(2)で定められている「遺伝子治療を目的として、人の細胞に導入して使用するもの」なので、再生医療等製品に位置づけされているものです。
条件及び期限付承認された再生医療等製品は、承認期限内に承認条件評価の結果を改めて承認申請することになっています。コラテジェンは2019年3月26日に厚生労働省より条件及び期限付承認を取得しているので、期限とされている5年は2024年の3月までですが、条件解除を求める本承認の申請は2023年5月31日に厚生労働省に提出して受理されています。
本承認申請に関わる審議プロセスとしては、医薬品医療機器総合機構(PMDA)の審査チームが外部専門家との協議や助言を頂き、慎重かつ厳正に審査結果をまとめるものと思います。PMDAで承認の可否を決定した場合は、その旨の審査決定通知書が厚生労働大臣に提出されますが、その場合、厚生労働省は、薬事・食品衛生審議会(再生医療等製品・生物由来技術部会)に諮問し、その結論を待って本承認申請の可否を決定するものと思います。