●アンジェス(株):2024/01/26 09:27
HGF遺伝子治療用製品コラテジェンは、2019年2月に薬事・食品衛生審議会再生医療等製品・生物由来技術部会で条件及び期限付製造販売承認が了承され、翌3月26日に厚生労働大臣の承認を経て、厚生労働省より条件及び期限付製造販売承認を取得しています。
その後、2019年8月に中央社会保険医療協議会において薬価基準収載が了承され、9月4日に薬価収載されたことから、条件及び期限付き承認のもとで2019年9月10日からコラテジェンが発売されました。
その販売後承認条件評価を行うための販売にあたって、田辺三菱製薬の当時の社長であった三津家正之氏は、「現在は仮免許。これまで条件付き早期承認制度で本承認を得たものはなく、日本独自の制度なので外国ではデータとしての信頼性が足りないといわれているが、しっかりしたデータによって本承認に持っていく。」と決意を語っています。
こうした取り組みもあって、2021年12月までには120例の患者登録が完了し、1年間の経過観察を経て、実施された120例と比較対照80例との治療効果の差異や、解析計画書に基づいた申請資料の作成し、使用成績比較調査での集計結果から、従前申請の治験結果の再現性が確認できたので、2023年5月31日に厚生労働省に条件解除に向けた本承認の申請を提出しています。
販売を担当した田辺三菱製薬も、条件解除を求める本承認申請が厚生労働省から受理された2023年5月31日には以下のようなニュースリリースを発表しています。
「コラテジェンは2019年3月に条件及び期限付製造販売承認を取得しています。
条件及び期限付承認された再生医療等製品は、承認期限内に承認条件評価の結果を改めて承認申請することになっています。
本件が承認された場合、再生医療等製品の条件及び期限付承認制度の導入後、初めて条件解除の承認を受ける製品となります。
アンジェス及び田辺三菱製薬は、血行再建術の施行が困難な慢性動脈閉塞症の潰瘍における新たな治療選択肢を提供し、重症下肢虚血患者さんの QOL 向上に貢献してまいります」と。
なお、アンジェスは昨年11月8日に発表した2023年12月期第3四半期決算短信の中で、2023年第3四半期の時期にコラテジェンの本承認に向けた審査対応を実施していることを報告しています。