●アンジェス(株):2023/12/25 08:30
川崎市殿町にある川崎生命科学・環境研究センターに衛生検査所を開設したのが2021年4月ですが、その後、名称をアンジェスクリニカルリサーチラボラトリー(ACRL)と変更していますが、開設以来2年8ヶ月が経過しました。
この間の取り組みの中で、希少疾患に携わる医療関係者の方々から、スクリーニング検査と、遺伝学的検査を一括して受託できる体制を作ってほしいという要望が多く寄せられていたことから、ACRLはその要望に応えて希少遺伝性疾患の確定のために新規検査機器を購入し、遺伝学的検査のための技術対応を完了し2023年冬には受託を開始する体制を整えて来ました。
遺伝学的検査とはスクリーニング検査の結果で疾患の疑いがある場合、その病気の原因となる遺伝子変異の有無を確認することで該当の疾患かどうかを調べる確定検査のことですが、これまで、幾つかの地方自治体から拡大新生児スクリーニングに関するご相談があったことから、2023年7月に拡大新生児スクリーニングの問い合わせ窓口を開設し、2023年冬には受託を開始する体制を整えて来ました。
有償のオプショナルスクリーニングの検査対象は、治療法が確立されているものとなっていて、これまで9疾患が対象となっていましたが、「こども家庭庁」は、脊髄性筋萎縮症と重症複合免疫不全症という2つの難病については地域的な取り組みにバラつきがあることから、公費が負担する新生児マススクリーニング検査対象に加える方針を固めたと、ニュースで報じられています。
このことについてアンジェスは「2つの疾患について、全ての新生児を対象に公費負担で実施する新生児マススクリーニング検査に加えられることで、疾患の早期発見、早期治療を行うことが出来れば、発症を予防又は症状を軽減することができ、新生児やご家族のその後の人生にとり大変大きな意味があると思います」との考え方を11月17日の広報ブログで明らかにしています。
結果として有償のオプショナルスクリーニングの検査対象はこれまでの9疾患から7疾患となるわけですが、ゾキンヴィが承認された場合に備えて、その対象疾患を検査対象に加えるべくアンジェスは準備を進めています。