●アンジェス(株):2023/05/21 18:56
3月20日にアンジェスがIRで発表した「慢性椎間板性腰痛症治療用 NF-κB
デコイオリゴDNAの国内第Ⅱ相臨床試験への協力に関する 塩野義製薬との契約
締結に関するお知らせ」について、次のような趣旨の投稿がされています。
このIRについては塩野義製薬からの発表がないことから、
「役員会の決議だけで、塩野義は同意していない、その後も塩野義は
ダンマリで、役員会の勝手決議でした」ものと。
つまり、アンジェスが発表したIRは「かの有名な疑惑のIRです」ですと。
「疑惑のIRです」と言う場合、アンジェスが一方的に協議も、協力に関する
契約締結も行われていないのに一方的に発表しているのではないかとの疑惑を
生みかねません。
そこで、この件についての私の意見を申し上げます。
多くの人がご存じのように、塩野義製薬はアンジェスの大株主で、持ち株数も
118万6800株(持株比率0.66%)と紹介されています。
問題は、そうした関係にある塩野義製薬に対してアンジェスは塩野義製薬と
協議もなく、一方的に「慢性椎間板性腰痛症治療用 NF-κB デコイオリゴDNA
の国内第Ⅱ相臨床試験への協力に関する塩野義製薬との契約締結」について
発表するだろうかということです。
もし、それが事実だとすれば、アンジェスが一方的に塩野義製薬を利用した
IRを発表したことになり、社会通念的にも許されない行為であり、塩野義製薬
からも事実確認と釈明が求められることになります。しかし、アンジェスの
IR発表以降の経過を見ると、そのような経緯は見られておりません。
では、この問題をどのように理解すべきかということですが
NF-κBデコイオリゴDNAの国内第Ⅱ相臨床試験については塩野義製薬と協力
して実施することが発表されていますが、臨床試験費用の一部負担についてや、
第Ⅲ相臨床試験の実施については協議が整っていないのです。
また、第2相臨床試験についてはPMDAと協議の段階にあるので、塩野義製薬と
しては、それらが整った段階で発表するのではないかと思います。