●アンジェス(株):2023/02/17 09:03
昨日の2月16日、投稿番号781で「I」さんは、アンジェスがIRで発表した
慢性椎間性腰痛症治療用NF-KBデコイオリゴの国内開発の決定について、
「国内での開発は、大いに歓迎するところですが」、米国での大きな期待大の
迅速なる発進が、どうなっているのか」とコメントしています。
そこで私なりの考えを述べさせて頂きます。
米国で実施されてきた、椎間板性腰痛症治療薬NF-κBデコイオリゴDNA
についての後期第1相臨床試験については、全症例の投与後12ヶ月間における
トップラインデータが2021年4月に発表されています。
治験責任医師である、カリフォルニア大学サンディエゴ校医学部長の
スティーブン・ガーフィン教授は「椎間板起因の腰痛に苦しむ患者さんに
対して、画期的な治療を提供する可能性を秘めていると考えます。大幅な痛み
の軽減効果とその持続期間を素晴らしい結果と受け止めており、その後の試験
でのさらなる評価を期待しています」と述べています。
アンジェスの山田社長も、トップラインデータが発表された2021年4月に
「我々は、臨床試験をさらに進め、FDAおよび世界の他の規制当局からの
販売承認取得を検討する予定です」と語っていました。
なお、日本での臨床試験の目的としては、2月10日発表に発表された
2022年12月期決算短信の中で「NF-κBデコイオリゴDNA」については
「今後は、薬剤を目的の場所に効率よく届けるためのドラッグデリバリー
システムの開発を含め、NF-κBデコイオリゴDNAの対応疾患領域や対象地域
の拡大を目指して進めてまいります。」と記述されています。
薬物治療の効果を最適化するためには、投与部位から作用点にいたるまでの
薬の動き全体をシステムとして捉え制御するドラッグ・デリバリー・システム
の研究は必要なので、その場合は日本での臨床試験の実施の方が対応しやすい
という面があると思います。
椎間板性腰痛症治療薬NF-κBデコイオリゴDNAが国内で開発されても
開発に成功すれば、米国にも供給されると思います。