●アンジェス(株):2023/05/20 10:26
オーストラリアで実施された高血圧症を対象としたDNAワクチンの第1/前期第2相臨床試験は、18〜79歳の軽度から中等度の高血圧患者24例を対象として実施したものです。治験結果については2021年7月に、日本高血圧学会の学会誌「高血圧研究(Hypertension Research)」に掲載された論文の要旨は、安全性に問題がなく、DNAワクチンを投与した患者では、特に高用量群で抗アンジオテンシンⅡ抗体の産生が多く認められ、同ワクチンに対する忍容性は良好との結果を得ることができたとされています。
ただ、治験結果については被験者ごとに抗体価にバラつきがあるため、今後はプラスミドDNAの発現量を増やすなどの技術的な改善を図っていく必要があると考えられており、当面は技術改良に向けた検討を進めていく予定とされています。
5月10日に発表された「2023年12月期 第1四半期決算短信」で報告されている開発プロジェクトの中でも、高血圧治療用DNAワクチンについては「オーストラリアでの第1相/前期第2相臨床試験は重篤な有害事象はなく、安全性に問題がないことを確認しました。今後の開発につきましては、新型コロナウイルスのDNAワクチンとは異なるプラスミドDNAの発現に関する改善策などの検討を進めてまいります」と、報告されています。
確かに、高血圧治療用DNAワクチンのプラスミドDNAの発現に関する改善策は、開発研究に係る内容なので、その方針については詳らかにできない理由があるのですが、その改善策の検討にどの程度の期間を要するのか、大まかな目途を示して戴けたらと思います。つまり、期限を示されることなく待ち続けることは、それを待つ株主の心理的負担を増すことになるので。