●アンジェス(株):2022/05/26 10:20
昨日はコラテジェンの国内における慢性動脈閉塞症の潰瘍の改善に向けた本承認に向けた取り組みと、慢性動脈閉塞症における安静時疼痛を有する患者を対象としたコラテジェンの適応拡大の取り組みついて投稿しました。今日は米国を始め、海外の取り組みについて報告したいと思います。
海外での取り組みは、包括的高度慢性下肢虚血についてのグローバル治療指針が2019年6月に、米国で公表されたことを踏まえ、下肢切断リスクの低いステージ1~2の患者を対象に2020年2月に後期第2相臨床試験(目標症例数60例、観察期間は投与開始後12ヵ月)が米国でスタートしています。米国内のコラテジェンの治験参加病院は、カリファルニア州での7病院、フロリダ州の3病院、オハイオ州での3病院など、九つの州で20カ所の病院の協力を得ています。
既に米国における後期第2相臨床試験については、治験開始以来2年3カ月の時間が経過しており、目標症例数60例については順調に治験治療が進み、現在は経過観察を行いながら、2023年発表に向けたデータ解析が進められています。2024年までには試験結果が発表されると思いますが、結果が良好であれば、再生医療先端治療(RMAT)指定制度を用いて早期承認を目指すことが可能となる選択肢がでてくると思います。
また、アンジェスのIRで報告されていますが、イスラエルにおけるコラテジェンの独占的販売権の許諾についてはKamada社と2019年2月に基本合意書を締結していますし、2020年10月にはスペシャルティ薬を扱うトルコのEr-Kim社とコラテジェンのトルコでの導出(独占的販売権許諾)に関する基本合意書が締結されています。こうした取り組みの経過から、国内での本承認が得られればコラテジェンの販売に関する世界展開も大きな輪となって広まっていくと思います。
山田社長も2月16日に発表された広報ブログの中で、「コラテジェンの売上高について、本承認後に何か変わるか?」との問いに「条件及び期限付き承認を受けて以降、3年かけて市販後調査の120症例を着実に進めてまいりました。本承認を受けた後は、できるだけ多くの患者さまに使っていただく営業活動を本格的に進めて、大きな売上となることを目指したい」と語っているので、その実現に期待したいと思います。