●アンジェス(株):2022/02/17 08:00
新型コロナワクチン開発に関わる決算説明会レポートでの質疑応答(その2)
【質問】(試験中のワクチンは)ブースター接種に使えるものなのでしょうか?
【山田】まずは親株の承認を得る必要があります。これからますますワクチンを接種していない人の数が減ってくるので、ブースター接種については当局と話し合いをしながら検討していかないといけないステージに入ってくると思います。
【質問】新型コロナウイルスDNAワクチンの今後について、第Ⅲ相臨床試験の開始が今年中、実用化は来年というスケジュールで進めていますか?
【山田】現在進めております高用量での第I/Ⅱ相臨床試験の結果をもって、次の治験(第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験)、最終の第Ⅲ相臨床試験と進めていく想定です。第Ⅲ相臨床試験の規模については、当局の考え方で、トータルで3,000名以上の確保が必要という見解でございます。 総合的に考えると、第Ⅲ相臨床試験やその後の製品化は早くても来年ということになり、スケジュールに変わりはございません。
【質問】DNAワクチンがmRNAワクチンに比べて、核内に移行する必要があることやゲノムへの組み込みのリスクがあると言われていますが、この点について、どういう認識なのか、教えていただけますでしょうか?
【山田】mRNAワクチンは、細胞質の中で十分な発現量が得られる、DNAワクチンはmRNAワクチンの発現量に劣っているというのが現実かと思います。 ただ一方、安全性の観点から、弊社が開発中の新型コロナウイルス(DNA)ワクチンは、完全性の高いものであると思ってございます。また、DNAワクチンは、細胞性免疫の誘導が非常に優れているという点もございます。このDNAワクチンの特質を見直しながら、mRNAとどれだけ対抗できるのか、これからの見通しを含めて、検討して参りたいと思ってございます。いろいろ点検をして改良する余地があると踏んでいるので、(mRNAワクチンに)遅れをとっていますが、何とかDNAワクチンの位置づけを向上させるよう努めてまいります。
【質問】現段階では、コロナワクチン開発の方針にブレが無く、中止を考えてはいらっしゃらないということでよろしいでしょうか?
【山田】はい、アンジェスのDNAワクチンは諦めておりません。ぜひご支援をお願い申し上げます。