●アンジェス(株):2022/09/09 06:44
9月7日のIRによる、新型コロナDNAワクチンの開発中止についての
..............山田社長によるビデオ説明の内容..................(その1)
アンジェスの山田でございます。本日発表しました新型コロナウイルス感染症向けDNAワクチンの開発中止に至った経過について説明させていただきます。
新型コロナウイルス感染症については2019年に中国の武漢で発生し、2020年には日本でも確認されました。その後、感染者が世界的に拡大し、3月にはWHOによってパンデミックとみなせると公表されました。
このような状況に対して、当社が出来ることは何かを検討した結果、2020年3月に、これまで当社が研究・開発により培ったプラスミドDNAを用いた新型コロナウイルス感染症向けDNAワクチンの開発に着手することを決定しました。
当社では開発を決定した2020年3月から、初期のDNAワクチンの開発を開始し、第1/2相臨床試験、第2/3相臨床試験を実施しました。初期のワクチンでは安全性が確認され、細胞性免疫はある程度上昇を確認できたものの、液性免疫の誘導は一部治験者で認められましたが、期待する効果を得ることが出来ませんでした。
一方、初期のワクチンと並行して、免疫原性をより高めるため、2021年8月より薬剤の濃度を上げた高用量製剤の開発を開始いたしました。併せて接種方法についても筋肉接種に加えて、皮内接種による治験も実施いたしました。
今回、高用量製剤の臨床試験結果の速報データを検討した結果、安全性については初期のワクチン同様、問題はありませんでした。
一方、初期のワクチンよりも、免疫原性は上昇したものの、期待する水準には至らないことが判明致しました。この結果を受けて、当社はこれまで開発してきた新型コロナウイルス感染症のDNAワクチンの開発を中止することにいたしました。