●アンジェス(株):2022/01/21 08:36
【日本経済新聞】1/21配信
新型コロナ:自宅療養急増、保健所に限界 医師の積極関与欠かせず
新型コロナウイルスに感染した自宅療養者のケアが喫緊の課題となってきた。従来型と比べ重症化リスクが低いとされる変異ウイルス「オミクロン型」の流行で自宅療養の無症状者らが急増し、健康観察や医師の紹介などを担う保健所の業務が逼迫し始めている。診療所など医療機関が一部の役割を肩代わりする積極関与が欠かせない。
東京23区内にある保健所では、職員が毎日、電話などで自宅療養者を健康観察することとしてきたが、対象者の急増で1週間ほど前から連絡しきれない日が出ている。保健所の所長は「体制を整える前に第6波がやってきてしまった」と語る。
新型コロナは感染症法上の分類で結核などと同じ「2類」相当とされ、保健所は療養者の健康観察のほか、感染発生の把握や経路の追跡、入院調整、濃厚接触者の特定・連絡などきめ細かい対応を求められてきた。
自宅療養者(19日時点、入院調整中含む)は東京都内で2万8千人を上回り、1週間前の5倍を超え、大阪府でも7倍近い約2万4千人に増えた。食品衛生などコロナ以外の分野も担う保健所が従来通りの業務を継続できる状況ではなくなっている。