●アンジェス(株):2021/12/28 15:35
バソミューン社は、血管機能障害に関連する疾患の治療のための新しい治療法の開発に焦点を当てた臨床段階の生物薬剤会社ですが、皆さんもご存じのように今年11月8日に、米国国防総省からピアレビュー医学研究プログラムにおける臨床試験賞(CTA)助成金として640万米ドル(7億3000万円)の助成金を受賞したことを発表しています。
これは、2020年8月に続く受賞となります。更に、COVID-19治療薬の開発に対するカナダ政府の継続的な支援の一環として、カナダ国立研究評議会産業研究支援プログラム(NRC IRAP)から最大280万加ドルの資金援助を受けています。この米国国防総省およびカナダ政府の力強いサポートは、アンジェスとCOVID-19治療薬を共同開発しているバソミューン社への力強い支援であり、更にAV001の臨床開発を加速させていく力になると思います。
開発中の治療薬「AV-001」は、血管内皮細胞表面に最も多く表現する膜貫通型タンパク質のTie2受容体を標的としたもので、重度の新型コロナウイルス感染患者や急性呼吸窮迫症候群(ARDS)の治療薬として開発が進められています。2020年12月から米国で開始した第1相臨床試験では、AV-001の安全性と忍容性が確認されたと報告されています。今回獲得した米国の助成金は重度の新型コロナ患者を対象とした前期第2相臨床試験に活用され、カナダの助成金は第1相臨床開発およびカナダ保健省への臨床試験申請に必要なその他の試験に活用されと思います。
なお、今年3月に発表された第1相臨床試験の結果で安全性と忍容性を確認が確認されてから、既に9カ月を経過しており、そろそろ患者さんを対象とする前期第2相臨床試験の取り組みも着々と進んでいると思います。年明けの早い時期に、準備を整へて治験開始の報告がなされるのではと期待しています。
掲示板に集う皆さん、良い年をお迎えください。