●アンジェス(株):2021/12/21 09:49
昨日20日、EmendoBioのゲノム編集技術について、最終回にあたる5回目の
ゲノム編集技術の紹介がありました。要約すると次のようになると思います。
◎CRISPRヌクレアーゼを用いたゲノム編集ツールはガイドRNAとヌクレアーゼの複合体で構成され、ガイドRNAが規定する塩基配列と一致するDNA配列をゲノムの中から探し出し、その部位にヌクレアーゼを誘導してDNAを切断します。しかし、完全に一致していなくても、誤って切断することがあり、たまたま似た配列を持つ全く関係ない遺伝子を傷つけてしまうオフターゲット効果によるリスクが問題となっている。
◎EmendoBioでは、オフターゲット効果を排除し、患者の治療として安全に使うことのできる新たなゲノム編集ツールを作出する技術(OMNI Platform)を確立した。
◎このような精度を有するゲノム編集技術は、あらゆるゲノム編集治療を安全に行うために必須な技術であり、CAR-T療法の改良など、遺伝子疾患の治療以外にも、様々な臨床応用が期待される。
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◆アンジェスにとっての課題は、EmendoBioの持つ優れたゲノム編集技術の紹介に留まらず、山田が言うように「アンジェスの製造管理に関するノウハウなど商業化に必要な知見と、エメンドバイオ社が持つOMNIヌクレアーゼが融合することで
ゲノム編集技術の人への適用・実用化を図る」プランを一日も早く策定して、人々が望む創薬と治療の確立を実現することだと思います。
昨年12月、アンジェスにとっては身の丈を超える資金投入でエメンドを買収した意味は、それによってアンジェスが、世界的な次世代ゲノム編集技術を活用した遺伝子治療用製品の開発企業となり、ヒトの遺伝子疾患の治療法を飛躍的に進化させることで、遺伝子医薬のグローバルリーダーとしての道を築き上げていくことだと思います。EmendoBioへの資金投入の意味もそこにあることを肝に銘じてもらいたいと思います。