●アンジェス(株):2021/12/15 21:13
【日本経済新聞】12/15夕刊
オミクロン型感染拡大、WHO「例のない速さ」
【パリ=白石透冴】世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は14日、新型コロナウイルスの変異型「オミクロン型」が「ほかの変異型には見られなかった速さで広がっている」と述べた。入院患者が急増し「準備ができていない医療機関が対応できなくなる恐れがある」などとして、警戒を呼びかけた。
<医療逼迫を警戒>
テドロス氏は記者会見で「オミクロン型は77カ国で見つかったが、実際はほとんどの国に広がっているだろう」との見方を示した。WHOは世界で広がる別の変異型「デルタ型」とオミクロン型が置き換わるとみる。
オミクロン型の毒性にも触れ「重症になることもありうる。症状が軽いと決めつける人がいることを懸念している」と危機感をあらわにした。毒性が弱まっているとの初期の報告で気を緩めないよう呼びかけた。
ワクチンの効果が下がっているとの分析が一部であるが、詳細は明らかになっていない。WHOで緊急事態対応を統括するライアン氏は「ワクチンはオミクロン型にも一定の防御の役割を果たしているようだ」と語った。
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◆オミクロン型、国内で新たに15人の感染確認 計32人に
成田空港などでは水際対策が強化されている
厚生労働省は15日、新型コロナウイルスの変異型「オミクロン型」の感染者を新たに15人確認したと発表した。いずれも海外滞在歴があり、市中感染ではない。検疫検査でコロナ陽性となったため国立感染症研究所でゲノム解析を進めていた。オミクロン型の国内感染者数は合わせて32人となった。
対象者はすでに医療機関に入院しているという。7〜12日に入国した20〜70代の男女で、多くは無症状だが、発熱している人もいる。滞在国は米国や英国のほか、タンザニアやアラブ首長国連邦などという。