●アンジェス(株):2021/07/25 04:42
【NHK:NEWS WEB】7/21発信
「国産ワクチン」開発はどこまで進んだ? 何が“壁”なのか?(その6)
しかし、今回は違うと感じているといいます。
<東京大学医科学研究所 石井健教授>
「いまは、国産ワクチンを開発するんだという国の意思が見え、それに応える形で製薬企業も進んでいて、危機感を共有してそれぞれ最大限で努力している。ようやく重い腰が動き始めた。のど元過ぎれば熱さ忘れるということにならず、本当に実現できるかが問われている。新型コロナに対しては、これから毎年接種が必要になるかもしれない。いまのワクチンも安全で高い効果が確認されているが、さらに安全なものを目指すことや、国産ブランドという安心感が大切だ。また、今回は海外から購入できたが、今後も購入し続けられる保証はなく、国民の健康安全保障は必要だ」と。
<“ワクチン開発”は 今後の新たな医薬品開発にも>
新型コロナのワクチン開発では、従来の技術だけでなく、「mRNAワクチン」をはじめ最新の技術が一気に実用化されました。
こうした技術は、今後、新たな医療技術の開発にもつながると考えられています。
取材した製薬メーカーからも今後を見据えた声が聞かれました。
<第一三共 籔田雅之本部長>
「『mRNA』の技術は速いスピードで医薬品開発に至ることができる。いまは新型コロナワクチンが優先だが、それ以外のワクチンにも取り組む方向であるし、遺伝子治療領域、がん領域への応用も推進するべきだと思っている。この分野の第一人者になっていきたいと思っている」と。
国産ワクチンの開発は海外メーカーからは立ち後れてしまっています。
しかし、ここで大きな壁を乗り越えて、国産ワクチンが実現するかどうかが、新型コロナとの闘いを進めていくことだけでなく、今後の新たな医薬品開発への道を開くことへの鍵になるのかもしれません。