●アンジェス(株):2020/03/12 17:25
「k」さん、返信が遅れてすみませんでした。
アンジェスはバイオベンチャーで大きな製薬会社と違って資金力は豊富ではありません。だから2月4日には、株価の希薄化に繋がるとして株主の批判がありつつも第三者割当の新株発行による増資に踏み切っているのです。
そうした会社が、幾つか抱えている開発プランの完成を見ていない中で、なぜ手を広げて新コロナ予防ワクチンの開発・製造に着手するのかと言う疑問や批判があるのは確かです。しかし、新コロナウイルスの猛威は世界的規模に拡散し、世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長が昨日11日、新型コロナウイルスについて「パンデミック(世界的な大流行)とみなせる」と表明し、各国に対して拡散防止対策の強化を要請しているのです。
しかし未だ、有効な新コロナ予防ワクチンは世界的な取り組みにもかかわらず開発・製造に成功していないのです。こうした中で大阪大学大学院の臨床遺伝子治療学の研究グループの総括責任者の森下教授が同じ研究グループ内の健康発達医学グループのリーダーをしている中神啓徳教授らと協議し、これまでの研究成果とDNAワクチン開発の実績の上に立って新コロナ予防ワクチンの製造に取り組むことを確認し、その開発・製造の受け皿企業としてアンジェスとタカラバイオに呼びかけ快諾を得たのです。
こうした経過を見れば、新コロナ予防ワクチン製造の資金的な裏付けは万全なものではなく、どちらかと言えば走りながら資金調達の方策を講ずるのだと思います。
取り敢えずは、動物実験用や人への臨床試験用及び承認を視野に入れた緊急対応用に必要な相当数の予防ワクチンの作成費は自力費用で賄いつつ、先行きの大量生産に向けては政府機関やオールジャパンの取り組みに協賛を戴く企業への働きかけが行われると思います。
しかし、国難に立ち向かう高い志のある取り組みには、国や企業のみならずやがては多くの国民からも協賛の拍手が沸き上がり、日本が世界に広がる新コロナウイルスの解決に貢献できる日が来るのではないかと期待しています。