●アンジェス(株):2023/12/22 08:46
アンジェスの主力製品であるHGF遺伝子治療用製品コラテジェンについては、2019年3月に条件及び期限付製造販売承認を取得し、2019年9月の薬価収載を経て、本承認申請の条件として定められていた目標症例数120例の製造販売後承認条件評価を実現するために販売に取り組んできました。
その販売後承認条件評価を行うにあたってのの取り組みについて、田辺三菱製薬の当時の社長であった三津家正之氏は、「現在は仮免許。これまで条件付き早期承認制度で本承認を得たものはなく、日本独自の制度なので外国ではデータとしての信頼性が足りないといわれているが、しっかりしたデータによって本承認に持っていく。まだ、米国や欧州など、必要のある人は多く、遺伝子治療を海外にも広げていく」と決意を語っています。
こうした関係者の取り組みもあって、2021年12月までには患者登録が完了し、治療後1年間の経過観察を行いながら症例データを蓄積し、使用成績比較調査での集計結果が、従前申請の治験結果の再現性が確認できたと判断できたので、今年5月31日に厚生労働省に条件解除に向けた本承認の申請を提出しています。なお2023年11月13日に、アンジェスが関東財務局に提出した四半期報告書では、今年第3四半期の時期に、HGF遺伝子治療用製品コラテジェンの本承認に向けた審査対応を実施していることが報告されています。
一方、米国における後期第2相臨床試験は2020年2月にスタートしていますが、対象となる患者は2019年6月に打ち出されたグローバル治療指針に基づいて、包括的高度慢性下肢虚血の初期段階から適切な治療マネージメントを提供する方針から、下肢切断リスクの低い患者を対象に臨床試験が進められてきました。後期第Ⅱ相臨床試験の当初目標症例60例については2022年12月までに投与を完了し、さらに、脱落例をふまえ、2023年第1四半期に数例の登録追加が完了しています。2023年度においては、投与後の経過観察を実施していますが、治験データが解析され、結果が発表されるのは2024年5月頃と言われています。