●アンジェス(株):2023/12/20 08:47
本日12月20日(水)、霞が関にある中央合同庁舎5号館にある厚生労働省専用会議室で、薬事・食品衛生審議会薬事分科会が開催されます。初めに公開案件が審議され、続いて非公開案件の審議については各部会からの報告を受け、審議されることになります。
非公開案件は23件ありますが、ゾキンヴィについては4番目に医薬品第一部会から審議経過の報告が行われ、薬事・食品衛生審議会薬事分科会がその報告を承認するかどうかが審議されることになります。薬事分科会で承認されれば、厚生労働大臣による承認手続きを経て、厚生労働省より国内販売の承認を取得することになります。
ゾキンヴィについては、アンジェスが 2022年5月に日本における独占販売契約をアイガー社と締結し、2023年3月に厚労省により希少疾病医薬品(オーファン・ドラッグ)に指定されたもので、今年5月12日に厚生労働省に国内での販売承認申請ををしていたものです。
ゾキンヴィは、プロジェリア症候群といった希少で致死性の遺伝的早老症の治療薬ですが、難病センターの報告では日本で10名程度の患者数と言われています。正式に国内での販売承認を得ることができれば、保険適応を受けることができるので患者負担が軽減され治療が受けやすくなります。
また、ゾキンヴィの国内承認が行われていない状態では、生後まもない赤ちゃんに対して公費で行われている「新生児マススクリーニング」の検査対象が、現在は20疾患ですが、これは治療法があることが前提となっているために、プロジェリア症候群といった致死性の高い遺伝的早老症は検査対象にはなっていないのです。また
アンジェスクリニカルリサーチラボラトリー(ACRL)が受託している有償の「オプショナルスクリーニング」も、検査対象にはなっていないのです。
ですので、日本では致死性の高い遺伝的早老症については、公費負担の検査からも
有償の検査対象から除外されているので、早期発見の診断が受けられないままの状態となっており、適切な治療も受けることができない状況が推移してきたのです。
ゾキンヴィの取り組みについては、山田社長が2023年3月に開催された第24期定時株主総会終了後の会社説明会で語っていましたが、「ここは、アンジェスが動かなければならない」と決断し、取り組んできたのです。