●アンジェス(株):2023/09/27 08:54
米国の好中球減少症患者会が2023年7月に企画した、日常生活から離れてリフレッシュするオハイオ州で開催されたリトリートには、全米から100名以上の患者の方々が参加しましたが、その集いにエメンド社の最高執行責任者(COO)のアサエル・ハーマン博士と研究開発担当のラフィ・エマニュエル上級副社長が招かれ、エメンド社が研究開発を進めて来た重症先天性好中球減少症の治療法の確立についてお話をする機会を得ることができました。
リトリートでの患者さんやご家族の皆さんと触れ合う機会を与えられたことを契機に、エメンド社ではホームページの「私たちの科学」の項の中に、新たに「患者さんのために」というページを付け加えるようになっています。そのページの中にで重症先天性好中球減少症の取り組みについて次のように報告されています。
◆私たちの未来
2024年に最初の臨床試験を開始する予定である。
FDAの承認待ち。その後
私たちは臨床試験を開始する予定です。
エメンド社の社長兼CEOであるデビッド・バラム博士が2023年1月に発表している企業プレゼンテーションの中では、ELANE関連重症先天性好中球減少症についての臨床入りについては、2023年第3四半期の時期に申請する予定とされていましたが、エメンド社のHPにある記述を見ると臨床入りについて協議を行ないながら、現在はアメリカ食品医薬品局(FDA)の承認待ちの状態であるように思います。
エメンド社ではFDAから年内を目標に臨床入りの承認を得て、記述にもあるようにELANE関連重症先天性好中球減少症を対象とする「2024年に最初の臨床試験を開始する予定である」としているのだと思います。
アンジェスがエメンド社を子会社化したのは2020年12月ですので、FDAから臨床入りの承認を得て、2024年から臨床試験を開始することになれば、3年余が経過することになります。今年7月に米国の好中球減少症患者会が開催したリトリートに参加された患者の皆さんやご家族の方々も、エメンド社のゲノム編集による人への治療法の確立に大きな期待を寄せていると思いますので、その第一弾となる臨床試験が成功することを期待したいと思います。