●アンジェス(株):2023/05/17 09:32
カナダのバソミューン社とアンジェスが共同開発しているTie2受容体アゴニスト化合物(AV-001)の前期第Ⅱ相臨床試験の一次完成の時期は、当初は2022年5月30日となっていたものですが、米国での新型コロナウイルス感染症の感染者が急減したことと、変異株の影響で対象疾患である中等度と重度の肺炎患者数が減ったこともあり、2023年4月末まで延期した経過があります。
そのため、「AV-001」の前期第Ⅱ相臨床試験の対象疾患を新型コロナウイルス感染症による肺炎患者に限定せず、「インフルエンザ等のウイルス性及び細菌性肺炎を含む急性呼吸窮迫症候群(ARDS)」に広げるために米国FDAに申請し承認を受けることが出来たことが、2022年12月のアンジェスのIRで報告されています。
そのIRでアンジェスはバソミューン社が取り組んでいる「AV-001」の研究開発費用(前期第Ⅱ相臨床試験)の支援目的でバソミューン社が発行するA種優先株式200万USD購入していることが報告されています。
なお、「AV-001」の開発にあたっては、米国及びカナダの政府関係機関からバソミューン社が助成金を獲得しており、開発費負担分に応じてアンジェスもバソミューン社からから補助金の一部として、2022年10月に2億5176万円を受領し、補助金収入として営業外収益に計上しています。
「AV-001」の前期第Ⅱ相臨床試験の進捗状況ですが、推定一次完了日の時期を一度変更した2023年4月が現段階でも変更もないことと、治験実施病院も20施設から25施設に拡大されているので、患者登録は順調に進んでいるのではないかと思います。