●アンジェス(株):2023/02/20 17:02
何方かが、ゲノム編集技術について、次のように投稿しています。
「クリスパーキャス9がオフターゲット問題とか言ってますが、それについては既にリスクを大幅に減らせてるから臨床試験を現にやってるわけで、クリスパーキャス9の安全性を高める研究は世界中の著名企業や研究機関でされています。
エメンド単体でそれがOMNIでクリスパーキャス9を出し抜けるみたいな誤解を与えるようなことを言ってますが不可能です
クリスパーキャス9は世界中で研究されているのです」と。
CRISPRキャスナインと呼ばれる革新的なゲノム編集技術が登場したのは2012年で、その開発者である二名の女性科学者がノーベル化学賞を受賞したのは2020年です。ですので、これまでのゲノム編集から見れば、CRISPRキャスナインの編集技術は革命的な進歩であるのです。
けれども、これらの技術は狙った遺伝子とは異なる箇所(標的DNA配列と似た配列)を切断してしまう「オフターゲット効果」があり、人へのゲノム編集については安全性という面で課題となっていたことは事実です。
現在、人を対象にした治療法の確立に当たって、臨床試験入りしている編集会社は
数社ありますが、それらの会社は、それぞれの手法でオフターゲット効果を低減させながら臨床試験を実施しているのです。
ですので、エメンド社のOMNIプラットホーム技術もCRISPRキャスナインの持つオフターゲットを低減させる手法の一つで、CRISPRキャスナインの技術を発展させたものと言えるので、CRISPRキャスナインとエメンド社のOMNIプラットホーム技術は、対立概念のような別物ではないのです。つまり、オフターゲット効果を低減させる手法は色々な工夫があり、どれが優れているかという評価はあると思いますが、エメンド社だけの専売特許ではないのです。
CRISPRキャスナインかエメンド社のOMNIプラットホーム技術かという二者択一の議論になるのは間違った議論と言えます。簡単に言えば、CRISPRキャスナインがあって、エメンド社のOMNIプラットホーム技術があるのだと思います。