●アンジェス(株):2023/01/31 08:55
アンジェスは昨日1月30日、NF-κBデコイオリゴDNAの開発にあたって、日本国内における慢性椎間板性腰痛症患者を対象とした第Ⅱ相臨床試験を行うことを取締役会で決議したとIRで報告をしています。
慢性椎間板性腰痛症の治療薬である核酸医薬品のNF-kBデコイオリゴDNAの後期第1相臨床試験が、2018年2月に米国で男女25症例を対象として開始され、2021年4月にトップラインデータとして治験結果が発表されたものです。
後期第Ⅰ相臨床試験の結果については、中間報告された6ヵ月間の結果に続き、この期間を含む12ヵ月の経過観察結果が報告されたものですが、重篤な有害事象は認められず、高い安全性が確認されたことが報告されています。また、有効性についても投与早期より腰痛は大幅に軽減し、腰痛の抑制は投与12ヵ月後まで継続したとのことです。
アンジェスの山田社長もトップラインデータとして治験結果が発表された際、「当社が開発した慢性椎間板性腰痛症治療薬は腰痛の改善、患者の高い満足度が得られ、その効果は長期に持続することが確認されました。さらに、椎間板の高さを回復させる可能性が示唆されたことは、椎間板の変性を抑制する可能性を秘めています。我々は、今回の結果を確認するために臨床試験をさらに進め、アメリカ食品医薬品局(FDA)および世界の他の規制当局からの販売承認取得を検討する予定です」と語っていました。
日本国内での第Ⅱ相臨床試験の実施については、国内にも慢性椎間板性腰痛の患者は多く、製品化した場合に事業性を見込めると判断し、取締役会で決議したとのことです。今後の具体的な第Ⅱ相臨床試験についての発表は、治験実施計画書などについて、当局との協議・交渉を行った上で発表されと思います。