株価どん底! されどアンジェス応援歌

Yahooのアンジェス(4563)掲示板に投稿を始めたのが2019年。「銘柄に惚れるな」との格言は知っていましたが、振り返ると3年以上も一銘柄に投稿してきたのは不思議な気持ちです。この時期の投稿は、新型コロナワクチン開発への応援メッセージや、掲示板に集う方々との情報交換や交流の記録ですが、資料として保存しておこうと思い、「はてな」のブログに投稿させて戴きました。アンジェスの黒字化の見通しはまだ先のようですが応援をして行きたいと思います。

●アンジェス(株):2022/09/17 12:00

アンジェス(株):2022/09/17 12:00

アンジェスが米エメンド社の買収を発表した2020年11月当時、エメンド社の人員も50名程度でしたが現在は、計算生物学、タンパク質工学、そしてゲノム編集の研究陣と100名近い科学者を集めて、CRISPRベースのゲノム編集の既存の限界を克服し、オフターゲット効果を排除しながら、あらゆる遺伝子を特異的かつ効果的に標的化する研究を積み上げて来ました。

山田社長も、8月に行われた第2四半期決算説明会では時間を割いて、エメンド社の開発の取り組みについて説明をしていましたが、その中で「遺伝子治療の次のステージはゲノム編集技術にあると考えています」と語っていたのが印象的でした。この山田社長の発言の背景にあるのは、今後の医療分野において遺伝子治療とゲノム編集技術が、これまで難しいとされた治療分野を切り開いていくという認識があるのだと思います。

こうした認識を裏付ける市場調査が2022年3月に発表されています。グローバルインフォメーションによる、ゲノム編集市場の予測によると、2021年の51億9,940万米ドルから2028年には169億8,669万米ドル(1ドル140円換算で2兆3781億円)に成長すると予測されており、年平均成長率(CAGR)では18.4%の成長が見込まれています。

アンジェスとしては、この領域に食い込むことを経営戦略に据えて、エメンドの完全子会社化に踏み切ったと思います。アンジェスにとっては身の丈を超える買収ではあったが、遺伝子医薬のグローバルリーダーを目指す以上は、買収のチャンスを見送る訳にはならないとの判断があったものと思います。

では、エメンド社の研究陣との米国本社スタッフ100名近い人員を抱えた研究費や人件費などの運営費をどうするのか。特に研究開発費は2023年以降、好中球減少症の臨床試験が開始されれば開発費も増加することが予想されます。エメンド社自身も、OMNIプラットフォーム技術に注目が集まっているので、疾患別に非独占的ライセンス契約を締結していく方針と言われています。なお、好中球減少症の臨床試験アメリカ食品医薬品局FDA)から承認が得られる見通しが出来れば、それを契機に開発資金の調達を目的に米国で新規上場株式(IPO)することも選択肢の1つとして検討されるのではと思います。それまでにエメンドの研究をビジネスラインに乗せることが重要です。