●アンジェス(株):2021/11/24 09:50
アンジェスは、椎間板性腰痛症の治療薬である核酸医薬品 NF-kBデコイオリゴDNA(AMG0103)の後期第1相試験の結果を今年2月に発表したのに続いて4月12日に後期P1相臨床試験で公表済みの6ヵ月経過観察結果に続き、この期間を含む 12ヵ月の経過観察結果を発表しています。
その報告によれば、AMG0103に治験では、12ヵ月間の観察期間を通して重篤な有害事象(SAE)は認められず、高い安全性を示したことが報告されています。また有効性についても探索的にデータを評価したところ、投与早期に腰痛は大幅に軽減し、腰痛の抑制は投与 12ヵ月後まで継続した。また、患者自身からも高い満足度が得られたとのことです。
慢性椎間板性腰痛症は、患者の日常生活に大きな支障を来しており、主に生産性の低下と賃金の損失により、社会に大きな経済的損失を引き起こす。 腰痛症は、うつ病、糖尿病、血管疾患、呼吸器疾患などと同じ生活障害の要因とされています。
現在、アメリカ食品医薬品局(FDA)が慢性椎間板性腰痛症に対する薬物療法として承認しているのは、消炎鎮痛剤による対症療法のみなのです。「AMG0103」は、推定される原因物質を阻害することで効果を発揮する点で、既存の鎮痛剤とは異なるものです。これまでの基礎科学的研究の結果、「AMG0103」の局所注射は、既存の治療薬では改善できない椎間板変性症などの病気の進行を抑える効果があるとされています。
慢性椎間板性腰痛症治療薬(AMG0103)についての後期P1相臨床試験の治験結果が今年2月と4月に報告されているので、治験報告から既に7ヶ月余が経過しています。慢性椎間板性腰痛治療薬の開発を、一日も早く実現することを望んでいる人々の期待に応える意味でも、早急に準備を整えて第2相臨床試験に取り組んでほしいと思います。