●アンジェス(株):2021/07/18 08:16
大阪大学大学院:臨床遺伝子治療学の
中神啓徳教授がコロナワクチン投与の無針デバイスについて語る!!
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DNAワクチンは、スパイクの設計図(遺伝子)の部位をプラスミドというDNAに入れて、プラスミドDNAというものを作ります。それをワクチンにして接種すると、スパイクの設計図を元に体内でスパイクタンパク質が作られ、それを狙う抗体と、細胞性免疫が立ち上がるという仕組みです。
ワクチンを投与する方法は2つあります。1つは、注射器で筋肉内に打つもので、アンジェスが治験で行ってきた技術です。もう1つは、注射器を使わないもので、「無針投与デバイス」で薬液を皮内に入れる技術です。このデバイスに仕込まれた火薬によるワンタイムエネルギーが駆動力となっているもので、速度や薬液の到達距離などがかなりの精度で調整できます。
メリットは、皮膚の一番浅い皮内には、筋肉より多くの免疫細胞が存在するということです。ですから、より少ない薬液の量の投与でも効果があると考えています。通常の5分の1から10分の1となる可能性があります。
このデバイスは10年ほど前からこの技術を持つダイセル社さんと一緒に開発を進めてきたのですが、どういった治療に応用できるか検討の段階だったのです。
そこに新型コロナウイルス感染症の拡大が起こり、DNAワクチンが急務となったため、このデバイスを活用したワクチン研究を進め、2020年11月の臨床試験に間に合わせることができました。
デバイスの構造ですが、3つのパーツに分かれていて、皮膚に接するパーツに薬液を詰めます。現在の治験は数十例の段階ですので、薬液は手作業で詰めていますが、実用化されて大量に作ることになれば一体型にすることもできます。
なお、デバイスに関しては大量生産にも対応できますので、実用化に対しても問題ないと考えています。
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◆大阪大学医学部附属病院の感染制御部長である朝野和典先生が責任者となって、昨年11月から少量のDNAワクチンで、より高い効果を得るための無針デバイスを用いた医師主導の治験を行なっています。
チームアンジェスのワクチンを成功させるために、一日も早い成功を!!