●アンジェス(株):2021/06/09 09:45
日本製薬団体連合会は「国家安全保障の観点からの純国産COVID-19ワクチンの
重要性」について提言しています。
その中で、迅速にCOVID-19ワクチンの承認についての課題として
▪ パンデミック等緊急事態下にあっては、当該状況に応じた
リスク・ベネフィットバランスに応じた対応を可能とする米国EUA制度のような
新たな法的措置が必要。
▪ しかしながら、法整備には相応の時間が必要であり、目下の課題に即応不可。
との理由から、緊急時に対応する方策として、「医薬品の条件付き承認制度」の
活用を有力な提案の一つに挙げています。ただ、現行の条件付き承認制度には、適応範囲が限定的であるために、一部加筆訂正を加える必要があります。
<医薬品の条件付き承認制度を一部した加筆・訂正した案>
以下の①~④いずれにも該当する、あるいは⑤に該当する医薬品
① 適応疾患が重篤であると認められること
1)生命に重大な影響がある疾患(致死的な疾患)であること
2)病気の進行が不可逆的等で、日常生活に著しい影響を及ぼす疾患であること
② 既存の治療法、予防法又は診断法と比較して有効性又は安全性が医療上明らかに優れていると認められること
1)既存の治療法、予防法又は診断法がないこと
2)有効性、安全性、肉体的・精神的な患者負担の観点から、医療上の有用性が既存の治療法、予防法又は診断法より優れていること
③ 検証的臨床試験の実施が困難であるか、実施可能であっても患者数が少ないこと等により実施に相当の期間を要すると判断されること
④ 検証的臨床試験以外の臨床試験の試験成績その他の情報により、一定の有効性、安全性が示されると判断されること
⑤ 国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがある疾病のまん延その他の健康被害の拡大を防止するため緊急に使用されることが必要な医薬品であること
<上記の案の内、一部加筆・訂正した箇所>
1.「以下の①~④いずれにも該当する医薬品」となっていたものを
「以下の①~④いずれにも該当する、あるいは⑤に該当する医薬品」と加筆・訂正
2.上記の加筆・訂正した案では①~④までしか、記述がなかったが、⑤を起こし
加筆することにより、COVID-19ワクチンにも「医薬品の条件付き承認制度」が適応され、目下の課題に即応可能となります。