●アンジェス(株):2020/10/29 15:28
10月14日、ワクチン開発を進める国内の製薬会社が参加するシンポジュームが横浜市で開かれたが、あろうことかNHKの「NEWS WER」で、DNAを活用した大阪のベンチャー企業の取り組み状況ということで、アンジェスのワクチンは「開発がうまくいったとして、大量生産が可能になるのは2022年の後半になる」と事実と異なる誤報が行われた。
翌日15日、NHK側から「NEWS WER」を通して、大阪のベンチャー企業と共同で開発している研究者に取材したところ「国内については承認が得られれば、数百万人ほどは来年にも可能で、海外への供給も視野に入れた大量生産については2022年後半ぐらいからになると考えている」と訂正された。
しかし、この誤報の衝撃は大きく、株価は10月13日の1403円の終値から15日までの2日間で297円も下落した。
なお、このNHKの誤報をチャンスとして、9月17日に70万6639株を買い戻してから、345万を超える空売りの残高数量を残しながら静観を続けてきたモルガンスタンレーMUFGは、10月14日には53万1900株も空売りし、翌15日も72万1300株もの空売りを行い、現在では単独で542万9338株もの空売り残高数量を抱えています。
この空売りの意図が、単に安く買い戻すことによって値幅を稼ぐことなのか、あるいは11月期の第3相臨床試験の実施を睨んで両建てで買い集め値上がり益を見込んでいるのか、見ておく必要があります。いずれにせよ、アンジェスに関わる空売り機関としては、JPモルガンでも500万株を超える空売り残高数量を抱えたことはないので、買い戻し時期に注目したいと思います。