●アンジェス(株):2019/12/18 17:31
エメンド社には取締役会の会長のトッドワイド医学博士を始め、タンパク質工学とDNA修復に関する知識を結集して、共通の目標を達成するために集まりました。
遺伝子編集の最先端で活動するエメンド社チームは、知識、専門知識、実績のある科学的方法論を創造性、創意工夫、大胆に組み合わせて境界を押し広げ、人類の病や老いを克服するための実践的研究に取り組んでいます。
そうしてエメンド社を創業以来支えてきた先行投資グループは、OrbiMedと武田ベンチャーズです。OrbiMedは、80人を超える著名な科学、医療、投資、その他の専門家から成るチームを結成し、世界中の公開企業と民間企業に投資全体で約140億ドル、円換算では1ドル=109円とすると1兆5260億円もの投資運用をしています。そしてエメンド社にはOrbiMed出身の取締役の理事を送っています。
武田ベンチャーズはエメンドの創立時から投資的資金支援を行っているのです。
そしてエメンド社は今年4月、武田薬品工業株式会社とのライセンスオプション契約締結を発表しました。それにより武田が選択した遺伝子に高特異性と活性を持たせるためにオムニ・ヌクレアーゼを最適化する新型の遺伝子編集工学プラットフォームを使用することになっています。
さて、話の結論を急ぐことにします。今回アンジェスがエメンドに対しての出資額は5000万ドル、1ドル=109円で換算すると54.5億円です。これを来年の1月及び6月の2回に分けて出資し、その完了をもってエメンドの株を持株比率で32%取得し、エメンド社がアンジェスの持分法適用関連会社となるのです。
エメンド社の株は上場されていない非公開株です。おそらく先に述べたOrbiMedも武田製薬もエメンド社の株を保有していると思います。勿論、エメンド社の企業運営資金にはベノム解析や編集技術で得られる成功報酬はあると思います。
しかし、まだエメンド社が保有する未公開株には売却余裕があるとしてもエメンド社が見つめる企業の将来像は、医学の発展における遺伝子治療の役割が増大すれば、いずれはエメンド社が上場企業となることは、ある意味で必然の事だと思います。
アンジェスのエメンドへの投資は創薬事業の飛躍的前進と共に、エメンド社の上場の暁にはアンジェスの企業価値も大きく向上するのです。