●アンジェス(株):2019/12/12 19:31
イスラエルに拠点をもつ米国のエメンド社は、最先端の遺伝医学の最前線にあり、重篤な疾患や障害を引き起こす生細胞の遺伝子変異を修復・排除できるゲノム編集技術を開発しているバイオ関連の企業です。
既にアンジェスの3月18日付IRで同社に対する投資が報告されていますが、その理由は「エメンド社が有するより安全の高いゲノム編集技術を活用することによって、アンジェスが遺伝子治療開発の分野での優位性を獲得したいとの考えからです。
ゲノム編集では、特定の塩基配列(ターゲット配列)のみを切断することによって、標的とする遺伝子を改変しますが、類似の部位を誤って切断してしまうこと(オフターゲット効果)による標的以外の遺伝子の変化は、安全性上の大きな問題となります。エメンド社への投資・提携はアンジェスが「遺伝子医薬のグローバルリーダーを目指して」前進して行く上で、必要な提携であると思います。
折しもアンジェスでは12月15日に会社説明会が開催されます。
3月の投資に続いて、今日IRで報告されたように来年の1月期と6月期に分けて円換算で54億5000万円を出資することは、アンジェスの現状の財務状況からいって大きな出資となることは言うまでもありません。
勿論、今回の出資によってエメンド社がアンジェスの持分法適用関連会社となることから、技術提携を超えた将来利益に繋がることは事実です。
そこで、今回の出資と今後の創薬事業展開に伴う出費との関係で、どのようにアンジェスの安定的財政基盤を造るのか、株主の皆さんと忌憚のない論議をして戴きたいと思います。
今回の決断が、確かな未来に繋がることを願って!