●アンジェス(株):2019/12/07 14:48
アンジェスに信用買残が多いことは以前より指摘され、それが株価の上昇要因を妨げ、かつ空売り機関のターゲットになり易いとの指摘がされているので考え方を述べてみます。
私自身は信用取引をしていませんが、「信用取引を利用するしないに関わらず、信用取引の仕組みを知っておくことは大切です。
信用取引は、現金や有価証券(株)を保証金ないしは現物株を担保として証券会社に預けることで、担保の約3倍の取引ができます。
例えば、30万円を保証金として預ければ、100万円までの取引ができます。ですので、メリットとしては株価上昇時に利益確定をすれば、手持ち資金の投資の3倍以上の利益を上げることが出来ます。
しかし、メリットがあればもちろんデメリットもあるのです。レバレッジが効いて利益が大きくなるメリットの反面、損失が出た時には大きなダメージを受けます。
例えば株価が10%下落した時、30万円なら3万円の損失で済みますが、100万円だと10万円の損失になります。特に不祥事や経営危機などで株価が半値近くまで暴落することことがありますが、その場合のリスクは非常に大きいのです。
また、通常の現物取引ではかからない金利や貸株料などコストが余計に掛かり、かつ損失が出たら追加で保証金を差し入れる「追証(おいしょう)」が発生したりするリスクあるのです。
アンジェスの場合、11月期の信用買いは空売残高数量が減少しつつあるのに増えている傾向にあります。信用買いは個人はもとより、ファンドなどの大口機関も信用買いをしています。では、なぜ今アンジェスの信用買いが、上記で触れたリスクやデメリットにも拘わらず信用買残が増えているのか。
結論を言えば、リスクやデメリットがあるとしても、アンジェスの場合は信用買いで利益を出せるとの見通しがあるからです。
現物個人ホルダーにとっては、信用取引によって発生する「信用残高が株価上昇時にその効果が吸収・拡散することから好ましくないととしても、しかし制度的に認められている以上、信用買いや空売りが現実に行われていると言う前提で株式相場に関わらざるを得ないのです。要は、それらの動きをみて損をしない様に、株式相場に関わることだと思います。