●アンジェス(株):2024/04/05 08:53
3月14日アンジェスは、子会社のエメンド社が開発したゲノム編集のためのOMNIヌクレアーゼの非独占的使用権について、エメンド社とスウェーデンのアノッカ社がライセンス契約を締結したことを発表しています。
契約は非独占的ライセンス契約で、契約一時金として50万USD、開発マイルストーンとの総額は最大で約100百万USDとなる可能性と発表されています。
このエメンド社とアノッカ社とのライセンス契約の締結について4月4日、アンジェスは、以下のように「Q&A」形式で補足説明を行っているので、その要旨を紹介しておきます。
【Q】アノッカ社はどんな会社ですか
【A】T細胞受容体改変T細胞(TCR-T)療法の基盤技術を保有するスウェーデンのリーディングカンパニーです。
【Q】T細胞受容体改変T細胞(TCR-T)療法とはどんな療法ですか
【A】TCR-T療法は、患者さん由来のT細胞を採取して、その患者さんのがんを攻撃するように遺伝子改変したものを患者さんに投与するものです。TCR-T細胞療法は今までにCAR-T細胞療法では適用できなかった多くのがん患者さんが罹患している固形がんを治療できることが強みです。
【Q】固形がんとは、どんながんですか
【A】固形がんとは、臓器や組織などで腫瘍ができるがんの総称です。胃がん・肺がん・膵がん・大腸がんなどが固形がんに含まれます。
【Q】アノッカ社の企業価値はどういうものでしょうか
【A】従来の手術療法、薬物療法、放射線療法では救済できなかった固形がんに対して、ゲノム編集の技術を用いて、将来的にはTCR-T療法の世界スタンダードを目指しており、2024年の臨床開始に向け開発を進めています。なおTCR-T療法は、副作用の少ない治療法として大きな注目を集めています。
【Q】アノッカ社との契約はアンジェスにとってどのような意味があるのですか
【A】アノッカ社は、パイプラインの開発にエメンド社のOMNIヌクレアーゼを継続的に採用することを決めました。OMNIヌクレアーゼの性能の良さが第三者によって客観的に評価されたことから、今後、エメンド社のOMNIヌクレアーゼが広く世界中で使用されるようになる可能性が出てきましたので、積極的にライセンス活動を進めて参ります。