●アンジェス(株):2024/03/07 08:44
アンジェスの第25期定時株主総会は3月28日に開催されますが、株主総会資料の中で、NF-κBデコイオリゴDNAの取り組みが以下のように報告されています。
■NF-κBデコイオリゴDNA(自社品)
核酸医薬NF-κBデコイオリゴDNAについては、米国において椎間板性腰痛症を対象とした後期第1相臨床試験を実施し、投与後の観察期間6ケ月間に続き、12ケ月間を経た結果でも、患者の忍容性は高い上、重篤な有害事象も認められず、安全性が確認できました。さらに、探索的に有効性を評価したところ、患者の腰痛の著しい軽減とその効果の持続が認められました。
当第4四半期においては、第2相臨床試験の投与を開始し、日本人における安全性をみるために最初の投与2症例について独立データ安全性モニタリング委員会で評価した結果、安全性に特に問題はなく引き続き第2相臨床試験の症例登録を進めてまいります。なお、当該臨床試験に関して塩野義製薬株式会社と契約を締結し、費用の一部を負担いただくとともに、試験結果に基づき第3相臨床試験の実施について協議する予定です。
◆日本における椎間板性腰痛症の患者数は ライフサイエンス業界へ情報提供をしているIQVIAの調査資料によると日本での患者数は167万人と言われていますが、患者の日常生活に大きな支障を来しております。
椎間板が原因で起こる腰痛を総称して椎間板性腰痛症といいますが、椎間板とは、椎体と椎体の間にある衝撃を和らげるクッションの役割の組織のことで、そこにストレスが加わることで腰痛が引き起こされます。NF-κB とは、活性酸素などによる酸化ストレスなどの刺激が外部から与えられた時に、細胞が炎症反応や免疫反応を惹起させるため活性化する主要な転写因子ですが、 NF-κB デコイオリゴ DNA は、この NF-κB 転写因子に結合して炎症性サイトカインの放出を抑制し、過剰な炎症反応を起こす疾患の治療に有効性があると言われています。
国内第2相臨床試験については、東海大学医学部付属病院、順天堂医院、神戸大学医学部附属病院、NTT東日本関東病院、日本赤十字社愛知医療センター名古屋第二病院、岐阜市民病院、三重大学医学部附属病院、和歌山県立医科大学、富山大学附属病院をはじめ全国17カ所の医療機関の協力を得て実施していくとのことです。