●アンジェス(株):2023/09/23 09:19
HGF遺伝子治療用製品コラテジェンについては、本承認の条件となっている120症例の患者登録が完了した2021年12月以降は、事実上、製造販売後承認条件評価のための販売が行われていなかった経過がありますが、今年8月9日に発表された2023年12月期第2四半期決算短信の中で、コラテジェンの販売については以下のように報告されています。
「2023年5月31日に条件解除に向けた製造販売承認申請を提出いたしましたが、当第2四半期連結累計期間においては、これまで同様、複数診療科で重症下肢虚血の治療を行っている専門医のいる病院のみでの使用となっていることから、製品売上高は11百万円となっております」と。
この取り組みは、医薬品医療機器総合機(PMDA)から2022年12月16日以降は、これまでの製造販売後承認条件評価の取り組みと異なる一般使用成績調査を実施した上で販売で良いとの指示が出され、これまでよりは手数の掛からない販売が可能となり、わずかではありますがコラテジェンの製品売上高として11百万円が計上されたものです。この取り組みは、条件解除のための本承認申請の結果が出るまでの間、継続されるものと思います。
なお、コラテジェンの本承認の申請については今年5月31日に厚生労働省より受理されたことにより、今後、承認申請について審議されます。審議期間については特段の定めはありませんが、一度審査を実施していることもあり通常審査よりも短期間で済むものと予想されるので、条件及び期限付き承認を受けてから、2024年2月が5年目となるので、その時期までには承認の是非が決定されるのではないかと思います。
また、米国で取り組まれてきた後期第2相臨床試験については、2022年12月に目標症例60例の投与を完了し、さらに脱落例を考慮して数例を追加し2023年3月に登録を完了し投与も終えています。現在は経過観察が行われておりますが、観察期間は1年ほどなので、臨床試験結果については2024年前半には結果が判明するのではないかと思います。
なお山田社長は、昨年10月の東洋経済の大西記者からのインタビューに答えて
「米国の後期第2相臨床試験のデータが良ければ、フェーズ3の結果が出る前に
早期承認制度を活用して、早く市場に出す努力をしたい」と語っています。