●アンジェス(株):2023/09/09 08:55
川崎生命科学・環境研究センターに開設されている「アンジェスクリニカルリサーチラボラトリー(ACRL)」は、自治体が公費で行っているマススクリーニング検査以外の希少遺伝性疾患について、⼀般社団法人「希少疾患の医療と研究を推進する会」が提供する有償の拡大新生児スクリーニング検査を受託してきました。
ACRLでは、2022年に年間約1万件ほどを受託してきましたが、こうした取組みのなかで、希少疾患に携わる医療関係者の方々や、有償スクリーニング検査を選択された親御さんから、スクリーニング検査のみではなく遺伝学的検査を一括して受託できる体制を作ってほしいという要望を多数寄せられるようになっていました。それは、スクリーニング検査でチェックされた場合、それがどの様な遺伝性疾患なのかを確定する遺伝学的検査が必要となり、別の検査所に依頼しなくてはならず、希少疾患に携わる医療関係者の方や、親御さんの負担が大きいための要望なのです。
そうした要望に応えるために、ACRLでは、検査機器も備えて、スクリーニング検査から遺伝学的検査、更にはバイオマーカー検査まで、希少疾患検査に必要な体制を備えて、2023年以内にワンストップで提供できるような体制を整え、事業基盤の拡大を目指しています。
また、検査項目を特定のパッケージだけで受託するところもあり、一部の疾患のみの検査をすることができず困っているという意見もあり、国内最多の検査項目を誇るACRLでは、その強みを生かして9つの疾患すべてのスクリーニング検査を受託することや、あるいは一部疾患検査のみを受託するなど、ご要望やニーズに沿った検査パッケージを提案できるような体制の整備を行っています。
こうした体制の構築を図ることは、希少遺伝性疾患の早期発見・早期治療のプロセス効率を最大化できる点でも有効であり、同時に事業基盤の拡大が中長期的には、アンジェスの事業収益への貢献が繋がっていくのではないかと思います。