●アンジェス(株):2023/08/14 06:42
2021年4月に川崎生命科学・環境研究センターに開設された衛生検査所は、翌年2月に「アンジェスクリニカルリサーチラボラトリー(ACRL)」と名称が変更され、自治体が公費で実施しているマススクリーニング検査(20疾患を対象)以外の希少遺伝性疾患について、「⼀般社団法人:希少疾患の医療と研究を推進する会」が提供する有償の拡大新生児スクリーニング検査を受託しています。
こうした2年余の取組みを行う中で、ACRLでは希少疾患に携わる医療関係者の方々や、有償の拡大新生児スクリーニング検査を選択された親御さんから、スクリーニング検査のみではなく遺伝学的検査を一括して受託できる体制を作ってほしいという要望を多数お聞きする中で、ACRLやアンジェスがそれらの要望に応えて検査体制の充実を図る取り組みを行う旨の発表が今年7月以降、IRで2回ほど、そしてそれに関連する補足解説などを広報の「お知らせ」の中で行っています。
こうした取り組みの背景や、今後のACRLの取組み方向について、8月9日に発表された2023年12月期第2四半期決算短信の説明動画が広報から出されていますが、その中で詳しくは以下に紹介するようにACRLの主任研究員の方から説明報告が行われていますので、その内容を紹介いたします。
◆ACRL主任研究員による説明(その1)
アンジェスクリニカルリサーチラボラトリー(ACRL)は、希少疾患検査を主目的にした衛生検査所で、現在、拡大新生児スクリーニング検査を受託しています。
この拡大新生児スクリーニング検査はオプショナルスクリーニングの名称で、希少疾患の医療と研究を推進する会(CReARID)が提供する首都圏を中心とした新生児の遺伝性疾患の可能性を調べる検査で、ACRLでは2022年に年間約1万件を受託致しました。
2021年から2年間の受託検査を通して、様々な意見やご要望を頂戴致しました。国内では、希少遺伝性疾患の検査において、スクリーニング検査と遺伝学的検査を異なる検査所に依頼しなくてはならず、希少疾患に携わる医療関係者の大きな負担となっていることをお聞きしました。そして、スクリーニング検査と遺伝学的検査を一括して受託できる体制を作ってほしいという要望を多数お聞きしました。