●アンジェス(株):2023/04/06 12:08
アンジェスの新型コロナワクチンの臨床試験結果に
ついては、WHOが推奨する海外の分析機関にお願いをしてきた
経過があります。
もちろん臨床試験の分析結果は国内機関でも可能であり
大阪大学の臨床遺伝治療学の研究グループでもそれなりの
分析・解析は出来るのです。
ですので、2021年6月3日から4日にかけて開催された
「第4回TRSシンポジウム:新型コロナウイルス感染症対策
関連研究開発事業の成果報告会」に、大阪大学の森下先生が
出席をし、大阪大学医学部附属病院で実施された第1/2相
臨床試験の報告をしているのです。
なぜ、大阪市立大学を含む第1/2相臨床試験の報告では
ないのかと言えば、アンジェスは第1/2相臨床試験の結果発表
を初夏までに行うとして、まだ発表をしていない時期での報告と
なったために、大阪大学での臨床試験データに基づいて報告を
しているのです。
つまり、日本医療研究開発機構(AMED)が主催者に加わっている
「新型コロナウイルス感染症対策関連研究開発事業の成果報告会」
には、国内で取り組んでいる企業及び研究団体の7団体から報告が
寄せられているのですが、そのトップバッターとして森下先生が
報告するのに、まだ、海外から分析結果が報告されませんとする
訳にはいかないので、大阪大学で実施した臨床試験内容を、大阪
大学で分析したものに基づいて報告している訳です。
「a」さんが報告している大阪大学大学院医学系研究科健康発達
医学寄附講座の中神啓徳教授は、森下竜一先生が総括している
臨床遺伝子治療学の六つのグループに属している健康発達医学研究
グループのリーダーをされている先生なのです。
つまり、中神先生や分子免疫学の山崎先生は治験データの分析・解析
は出来るのですが、アンジェスの新型コロナワクチンの実質的な
開発者は、大阪大学の森下教授のグループが担っている訳です。
したがって、実質的な開発推進を担ってきた新型コロナワクチンの
分析を大阪大学に分析能力があるからと言って、お願いするわけには
公平性の観点からもできないのです。
そうした理由もあり、アンジェスはWHOが推奨している海外の分析機関に
お願いをしたのではないかと思います。