●アンジェス(株):2024/05/16 08:45
2021年4月に、川崎生命科学・環境研究センターに衛生検査を開設し、翌年2月に名称をアンジェスクリニカルリサーチラボラトリー(ACRL)に変更し、希少疾患の医療と研究を推進する会(CReARID)から有償のオプショナルスクリーニングを受託してきました。
ACRLは旧衛生検査所の時期を含めると、本年5月で創設から3年1ヶ月となりますが、2022年度は受託件数が約1万件でしたが、2023年には2万件に増加しています。今年2月9日に発表された2023年12月期決算短信の中では、「前年同期に比べ受託数が順調に増加していることから手数料収入として1億15百万円(同60百万円の増加)を計上した」ことが報告されています。
また、5月10日に発表されたアンジェスの2024年12月期第1四半期決算短信でも
受託件数が前年同期に比べて順調に増加していることから、手数料収入として35百万円(同18百万円の増加)を計上したことが報告されています。
これはCReARIDの取り組みによる提携医療機関が増加しているほか、オプショナルスクリーニング検査の必要性に対するACRLによる積極的な活動により認知度が向上したことが検査数の増加につながっているのだと思います。
これに加え、ACRLでは、医療関係者の方々からオプショナルスクリーニング検査と、遺伝学的検査も一括して受託できる体制を作ってほしいという要望が寄せられていたことから、新規検査機器の購入を含めて遺伝学的検査が可能となる体制を構築し、2024年度中に受託を開始できるよう準備を進めています。さらに、治療効果をモニタリングするバイオマーカーの検査については、実施体制の構築を進めており、希少遺伝性疾患のスクリーニングから診断、治療に至るまでの包括的な検査体制の提供を目指しています。
こうした取り組みを通して、いくつかの地方自治体から拡大新生児スクリーニングに関する相談をいただくようになっておりCReARID以外からも、2024年上期中の受託開始に向けた準備を進めています。また、ゾキンヴィについては今年4月に薬価基準に収載され、アンジェスも5月中を目途に治療開始を始める準備を進めていますが、その対象疾患もオプショナルスクリーニング検査対象となるので、その準備を進めていると思います。