●アンジェス(株):2023/01/24 08:55
HGF遺伝子治療用製品コラテジェンの国内の今後の取り組みとしては、2019年3月に、慢性動脈閉塞症における潰瘍の改善を効能、効果として、条件及び期限付販売承認を取得した期限が5年なので、本承認に向けた申請が必要となります。
本承認を得るには、条件付き承認となっていた
①重症化した慢性動脈閉塞症に関する十分な知識・治療経験を持つ医師のもとで、 創傷管理を複数診療科で連携して実施している施設で本品を使用すること
②条件及び期限付承認後に改めて行う本品の製造販売承認申請までの期間中は、本 品を使用する症例全例を対象として製造販売後承認条件評価を行うこと
の2項ですが、目標症例数は120例となっています。
製造販売後承認条件評価の取り組みについては2021年12月に対象患者の登録が完了済となっているので、今後は治療後の1年間の経過観察と、試験・調査データのチェックと解析計画書に基づいた申請資料の作成、そして医薬品医療機器総合機構(PMDA)との面談・協議を行い、本承認の申請を行うことになります。
2024年の本承認取得を目指すには、審査期間があるので、2023年の5月頃までには、申請手続きが完了するよう取り組むことを望みたいと思います。
米国における取組については、グローバル治療指針が2019年6月に米国で公表されたことを踏まえ、下肢切断リスクの低いステージ1~2の患者を対象に後期第2相臨床試験を2020年2月に開始しています。目標症例数60例の進捗状況については、アメリカ・カリフォルニア州で2022年10月13日~10月17日に開催された国際血管生物学会において、南カリフォルニア大学医学部のデビッド・アームストロング教授が行った講演によると、目標症例の90%の登録が完了しているとのことです。
なお2022年12月9日、アンジェスとの提携先企業であるイスラエルのKamada社がイスラエル保健省に製造販売承認申請を提出し受理されましたが、これにより該当する医薬品が承認されていない国、保険償還価格が決定していない国で、その使用を求める医師に対し、製造販売業者が患者を登録した上で個別に医薬品を提供するプログラムであるNPPを活用し、コラテジェンの患者への提供を開始する準備が進められています。