●アンジェス(株):2022/11/10 20:50
「I」さんより、昨日、次のようなコメントを戴きました。
「今一度、 < アンジェスの不朽の企業理念 >
すなわち、<遺伝子医薬のグローバルリーダーを目指す>の表看板が
否応なしに、 ・・・彼等(現経営陣)のお尻を強く絶え間なく、押しつづけていることが、エメンドの買収にもつながってきた。
何か、ここにきて不朽の<スローガン>が、助けてくれているのかもですね」と。
今日のは宿題ではないので、感想を申し上げます。
通常、企業スローガンを定めていく上でベースとなるものは
・ミッション=企業が日々果たすべき使命
・ビジョン=企業が実現したい未来(30-100年後くらい)
・バリュー=企業が(社内/社外に)約束する価値・強み
の3つあると言われています。そこでアンジェスの企業目標として掲げられた
「遺伝子医薬のグローバルリーダーを目指す」というスローガン(表看板)は
外部に委託して作ってもらったのではなく、アンジェスの小さな仲間たちから
提案されたいくつかの案から、論議を通して策定されたものと思います。
同時に、この企業スローガンは山田社長自身の思いも強く込められている
ように感じます。山田社長は仙台市生まれで、東北大学大学院医学研究科博士
課程修了したのち、三菱化成工業(現三菱化学)、そーせいを経て
2000年8月、宝酒造に入社しドラゴン・ジェノミクス(現タカラバイオ)の
取締役に就任した人です。アンジェスには2001年5月に事業開発本部長として
入社し、2002年9月にアンジェスの代表取締役社長に就任しています。
タカラバイオから30人そこそこのアンジェスに転職する契機としては
アンジェスに移って、以前研究していたHGF遺伝子治療薬の開発を成功させ
遺伝子医薬の分野で花を咲かせてみたい思いもあったのではと思います。
そしてHGF遺伝子治療製品の条件、及び期限付き承認を得る取り組みの中で
遺伝子医薬の分野でグローバルリーダーになるには、プラスミドDNA、
ウイルスベクター、ゲノム編集という遺伝子治療の三つの領域でで主導権を
握らなければ、達成できないと強く思い至ったと思います。
エメンドの買収は、アンジェスにとっては必然であり、同時に上場されて
からでは手が届かなることも知っていた、山田社長の執念でもあると思います。