●アンジェス(株):2022/06/04 14:56
新型コロナ予防DNAワクチンの高用量製剤を用いた治験の中間報告を!!
新型コロナ予防DNAワクチンの開発状況については、2021年8月より開始した高用量製剤を用いた第1/2相臨床試験が2021年11月に完了しています。現在、国際標準に準じたデータ解析を海外の専門機関で行っており、山田社長も2月の広報ブログで、「夏ごろには結果をお示しできる可能性があります」と語っているので、順調に進めば2022年夏頃には試験結果が判明する見通しと言えます。
高用量製剤による第1/2相臨床試験では、接種方法として筋肉内接種に加えて皮内接種も実施されています。皮内接種は筋肉内接種よりも少ない投与量で同等程度の効果が得られる可能性があり、デバイスはダイセルが開発する無針デバイス「アクトランザTMラボ」を用いています。皮内接種で良いデータが得られれば薬剤コストの低減にもつながるため、その結果が注目されます。
なお、2月に開催された機関投資家・アナリストを対象にしたオンライン決算説明会の中で、出席者から「高用量製剤による第I/II相臨床試験のもともとのデザインとして、最終接種後、何日後にデータを読み取るというデザインになっていたのでしょうか?」と質問が出されています。
それに対して山田社長は、「免疫原性の測定は、投与後8週目、12週目、24週目、52週目に測定することを原則としています。1回目接種12週後が一つ大事な判定の時期だと考えております」と答えています。これに対して再質問の形で「(試験デザインの結果を受けて)12週目の結果を中間報告で発表する予定はありますか?」との質問が出され、山田社長は
「その予定です。ただし、この結果については、まず当局に報告をするべく、国際標準を満たす測定機関による数値が義務付けられておりますので、WHOが指定する海外の測定機関に依頼をしており、結果を待っているところでございます」と答えているので、夏ごろの結果報告とは別に、「免疫原性の測定は、1回目接種12週後が一つ大事な判定の時期」とする考えに基づく中間報告が行われるのではと思います。夏ごろの本報告に先立って中間報告がされることを望みます。