●アンジェス(株):2022/05/20 18:21
今年25周年を迎える米国遺伝子細胞療法学会(ASGCT)の年次総会が、5月16日~19日にワシントンD.Cで開催されましたが、この年次総会にエメンド社が出席し、研究成果を報告しています。その内容が海外で報道されていますが、要旨は次のようなものです。
「エメンドーバイオセラピューティクスの次世代CRISPR遺伝子編集技術は、ASGCT年次総会で発表されたELANE関連重症先天性好中球減少症に対する対立遺伝子特異的アプローチで画期的な結果を達成しました。
Emendo Biotherapeuticsは、エメンドーエグゼクティブVP R&D Rafi Emmanuel博士によるASGCT年次総会での口頭発表において、対立遺伝子特異的編集アプローチを使用してELANE関連重症先天性好中球減少症の治療のための前臨床データを明らかにし、オフターゲットなしと完全な対立遺伝子特異性の両方を達成する高度に特異的な編集組成物を生成した」と。
こうした取り組みによって、今後、エメンド社の持つゲノム編集技術が注目され、企業価値も上がってくることは確実です。
ところで掲示板上で、エメンド社の米国における上場について論議があるようですが、かって、エメンド社を子会社化した時期にエメンド社の上場が近くあるのではないかとする期待感で掲示板を賑わしたことがあります。しかし、そうした議論には、エメンド社の上場によってアンジェスの企業価値が上がり、結果としてアンジェスの株価が上がるのではないかとする短期的な目論見があったのではないかと思います。
確かに、アンジェスの山田社長も「しかるべき時期に、上場を検討していきたい」と語っています。しかし、それはエメンドのゲノム編集技術を活用して、実際に人の難病などの治療方針が確立された場合か、あるいは創薬につながり実用化の目途が立ち、ビジネスプランの基盤が確立し、エメンド社への社会的評価が高くなった時点での上場を考えているのだと思います。
つまり、打ち上げ花火的な上場を目指しているのではないのです。