●アンジェス(株):2022/05/02 14:06
第28回 日本遺伝子細胞治療学会学術集会
~テーマ:遺伝子細胞治療〜新たな四半世紀の幕開け~
会期:2022年7月14日(木)―16日(土)
会場:博多国際展示場&カンファレンスセンター(開催地:福岡)
<第28回日本遺伝子細胞治療学会学術集会の開催にあたって>
会長:米満吉和(九州大学大学院薬学研究院教授)
この度、第28回日本遺伝子細胞治療学会学術集会の会長にご推挙頂き2022年7月14日より16日(3日間)の会期で、福岡の地で開催させて頂くこととなりました。
わが国にとって新しい時代である「令和元年(2019年)」は、1989年5月に米国で世界初の遺伝子治療がADA欠損症で実施されてちょうど30年目、日本遺伝子細胞治療学会(JSGCT)が発足して25年目となります。当初大きな期待とうねりの中で開始された遺伝子治療は、なかなか臨床効果を示せないまま1999年より相次)いだペンシルバニア大での死亡例、X-linked SCIDにおける白血病発症という副作用が引き金となり、その後長い冬の時代に突入することとなります。
多くの研究者が遺伝子治療に見切りをつける中、遺伝子治療のポテンシャルを信じて一部の研究者が粘り強く研究を継続した結果、ようやく2017年にRPE65遺伝子治療製剤 (Luxturna®)、翌年にはCAR-T細胞製剤 (Kymriah®)、そして2019年には脊髄性筋萎縮症治療剤 (Zolgensma®)が米国で承認され、今や遺伝子治療製剤は世界中の製薬企業にとって大きな可能性を秘める新剤型として注目されています。そして何より、新型コロナウイルスと闘う強力な武器としてmRNAワクチン、そしてアデノウイルスベクターが市場に登場し、これまでのワクチンとは次元の違う効果を発揮し始めました。
そのような中、JSGCT2022は令和4年に第28回としての開催となります。
まさに、前途洋々の船出とそれを阻む幾多の苦難をくぐり抜け、ようやく希望の光が見え出した最初の四半世紀を終えたばかり。つまり2020年から始まる10年は、JSGCTにとって2nd Quarterの始まり、そして新たなスタートの10年(decade)となります。
博多の暑い夏に相応しい熱い議論が行われることを、学術集会関係者一同、心より楽しみにしております。