●アンジェス(株):2022/01/28 19:59
何方かが、掲示板に
「300のS安は220
そこから45円落ちれば175(イナゴ)の完成ですね
くるかコラテジェン不承認
田辺三菱からの鉄槌を望みます」と投稿しています。
「175(イナゴ)の完成ですね」までは
数字遊びだから良しとしておきましょう。問題は
「くるかコラテジェン不承認
田辺三菱からの鉄槌を望みます」の部分です。
HGF遺伝子治療用製品では田辺三菱製薬と2012年に米国市場、2015年に
国内市場で末梢性血管疾患を対象とした独占的販売権許諾契約を締結し
上市に向けた開発を進めてきたものです。
ただ、開発の経過をたどると、HGFの物質特許はもともとはアンジェスが
所有していた特許ではないのです。HGFの物質特許は三菱東京製薬(当時)が
押さえており、HGF遺伝子を用いて肝臓再生を試みる実験が行われていたのです。
そこで、スタンフォード大学医学部(米国)で学び、講師も歴任した
森下竜一氏が大阪大学に赴任してから、米国で学んだHGF遺伝子治療用製品の
開発へ挑戦してみたいと言う強い気持ちを抱いて、当時の三菱東京製薬の
富澤竜一社長(その後三菱化学社長)と面談し、「日本でHGFの研究をしたい
ので、特許を使わせてほしい」と依頼し、HGF遺伝子物質特許の
ライセンシングの了解を得ているのです。
森下氏と富澤氏のファーストネームが同じ“竜一”であったことと、現在は
条件付き期限付きの承認ではあるが、田辺三菱製薬から「コラテジェン」が
発売されたことを考えると、非常に感慨深いものがあるのです。
当時の富沢竜一社長も、森下先生の開発にかける熱意とやり遂げてもらえる
技量を見込んだからこそ、HGF遺伝子物質特許の使用を許可したのです。
そのことは田辺三菱製薬の代々の経営陣に、変わることなく継承されている
のです。本承認まで時間を要しているので田辺三菱製薬側がアンジェスへの
不信感を抱いているのではないかとする意見は、アンチの側の妄想であり
したがって「田辺三菱からの鉄槌を望みます」ということは全くあり得ない
話なのです。
なお、コラテジェンについては、国内の取り組みとして本承認に向けた
120症例のデータ収集も順調と報告されており、併せて米国で実施している
後期第Ⅱ相臨床試験が前進することを期待したいと思います。