●アンジェス(株):2021/12/13 07:59
日刊ゲンダイに取り上げられた、『吉村知事がブチあげた「日の丸ワクチン」
大阪の創薬ベンチャーは株価高騰で巨額資金調達!!』と言う記事は、アウトサイダーズ・レポートの「東京アウトローズ」で、事実上の責任者になっている半田修平氏が取材を行い、記事にしたものです。
東京アウトローズが、「総提灯記事化」する経済メディアへの対抗という基本姿勢掲げていることは、確かにジャーナリズムの一つの有り方です。であれば国産ワクチンの開発に挑戦してきたバイオベンチャーの取り組みの過程をしっかりと分析し、何が国産ワクチン開発の障壁となっているかを多角的に分析し、自らもジャーナリズムの立場から、問題解決に共に歩む姿勢で問題提起をする情報発信をしてもら得たらと思います。
しかし、記事を見る限りでは、そうした取材姿勢がみられませんでした。例えば、記事の表題となっている、『吉村知事がブチあげた「日の丸ワクチン」大阪の創薬ベンチャーは株価高騰で巨額資金調達!!』についても、吉村知事は、「大阪ワクチン」という呼称で話したことはあるが、「日の丸ワクチン」と呼んだことはなく、「吉村知事がぶち上げた「日の丸ワクチン」」という言い方は、正確さに掛けるのです。また、「大阪の創薬ベンチャーは株価高騰で巨額資金調達!!」とあるが、ワクチン開発の着手を契機に株価が上昇したことは事実であるが、それはワクチン開発に参画する企業の輪が広まり、その取り組みへの好感によって、もたらされたものであり、株式市場では普通に見られることなのです。これが見出しでは「大阪の創薬ベンチャーは株価高騰で巨額資金調達!!」と報道されれば、印象として企業が株価操作をして巨額資金を調達したかのような印象を与えかねないのです。しかし、現実には自社株買いを事前に行ったうえでワクチン開発に取り組んだわけでもないし、森下先生も保有株を株価上昇時に売却し、個人的な利益を確保したわけではないのです。
紙面の関係で、とりあえずはこの程度にしておきますが、次回はワラントの件も取り上げてみたいと思います。最後に東京アウトローズが、「総提灯記事化」する経済メディアへの対抗を旗印にするのであれば、まず、調査・分析をした上で記事の作成に当たってほしいと思います。